名古屋の地酒なのに名古屋市内でも定価で買えない『醸し人九平次』

2017年03月20日
醸し人九平次

名古屋市緑区大高町の蔵元『萬乗醸造』(ばんじょうじょうぞう)が手がける日本酒『醸し人九平次』(かもしびとくへいじ)。

私は名古屋人でありながら、数年前にダイナースクラブ会員誌『SIGNATURE』の特集記事を読むまで、その存在さえも知らなかった。

記事には「ミシュランから3つ星を受けたレストラン『ギィ・サヴォア』が、『九平次』を採用した」とあり、これは地元民として一度は飲んでおかねば…との思いに駆られ、それ以降、酒売り場を訪れる度に『九平次』を探した。

ところが、名古屋市内でも『九平次』を扱う店自体が非常に少なく、稀に見つけても定価では売っていない。定価の数割増ならまだましな方で、倍近くものプレミアムを付けているところさえある。蔵元と同じ市内だというのに。

さすがに地元でプレミアムを払うのは馬鹿らしいし、そうでなくても無駄なお金は使いたくないので、ずっと気に留めながらもスルーしてきたのだが、先日たまたま(コネで)定価よりも安く買える機会があり、ようやく入手。

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バキュバン

ただ一升瓶しかなかったので、開栓後の劣化を防ぐために『バキュバン』というワイン保存用の(日本酒の一升瓶にも問題なく使える)真空ポンプ&ゴム栓を用意した。

この器具さえあれば、一升瓶を短期間で飲み切る必要もなくなる(とはいえ完璧ではないので、劣化を大幅に遅らせられる程度だが)。

九平次の裏ラベル

『九平次』の裏ラベルには「開栓直後から時間軸と共に印象が変わっていきます。その変化をお楽しみ下さい。」と記載されてはいるものの、個人的にはやはり開栓直後が一番美味しいと思っている。


純米大吟醸

今回購入したのは、『醸し人九平次 純米大吟醸 山田錦 EAU DU DESIR(希望の水)』と『醸し人九平次 純米大吟醸 別誂(べつあつらえ)』の2本。

同じ純米大吟醸でもそれぞれ精米歩合が異なり、前者は50%、後者は35%。風味もかなり異なり、前者は甘みが強いがえぐ味のようなものは残らず爽やか。コクがあるのにキレがある。後者は微炭酸があり芳醇。フルーティー。

味だけを見れば後者に軍配が上がるが、値段は前者の倍以上もするので、値段ほどの違いがあるのかと問われると、ちょっと微妙。でもどちらも間違いなく美味い。数ある日本酒の中でも最高峰だろう。


それにしても、地元民が入手困難な(定価で買うこともできない)地酒って何なの?…という大きな疑問は残る。地元で親しまれて世界にも認められたというのならともかく、地元をすっ飛ばしていきなりパリのミシュラン云々と鼻高々に言われても、地元民としてあまり誇らしい気はしない。

ちなみに、チェンマイではごく普通の(レアではない)銘柄の普通酒ですらプレミアム価格だが、これはまだ納得がいく。距離的に遠く離れているし、運賃や関税がばかにならないことが明白なので。
posted by k | 料理・果物